「データベースエンジニアは未経験から目指せるの?」
「データベースエンジニアは『やめとけ』『きつい』と言われるのはなぜ?」
結論からお伝えすると、データベースエンジニアは未経験者を採用している企業もあり、未経験からの転職は不可能ではありません。
この記事では、データベースエンジニアへの転職を検討している方に向けて、未経験からデータベースエンジニアになる方法や仕事内容、必要なスキル、平均年収、将来性などを解説します。
データベースエンジニアに向いている人の特徴も紹介しているので、データベースエンジニアを目指すべきか見極めるための参考にして下さい。
未経験からデータベースエンジニアに転職できる?
IT業界は人材不足が深刻であり_業界・職種未経験可の求人も存在することから、未経験からデータベースエンジニアを目指すことは可能です。
未経験可の求人は、入社後に数か月間の研修期間が設けられており、IT知識やデータベース製品に関する知識を学んだ後に、先輩社員に付いて業務を行うというケースが多いです。
ただし、未経験者を募集している企業の数は少ないため、ライバルが多く、倍率が高くなる傾向にあります。
未経験からの転職を有利に進めるためには、事前に勉強をして知識を身に付けておくことが大切です。
データベースエンジニアの仕事内容
データベースエンジニアは、データベースの設計から運用・保守を行う仕事です。
具体的には、以下のような業務を行います。
データベースエンジニアの仕事内容
データベースの設計
データベース設計とは、リアルの世界を抽象化し、データベース上の情報として表現できるようにデータモデルを考えることです。
データベース設計のプロセスは、おもに以下の3段階にわけられます。
概念設計 | データベースで管理すべき情報を抽出して「概念データモデル」を作成する |
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論理設計 | 概念データモデルを、使用するデータベースに利用できる形式に変換する |
物理設計 | 論理設計の情報をもとに、データベースの配置場所やハードウェア、ミドルウェアなどを決定する |
正確かつ最新の情報へアクセスするためには、適切なデータベース設計が必要です。
また的確な設計はデータ活用の促進や、情報の検索時間の削減につながるため、業務効率化が期待できます。
データベースの構築
設計した内容をもとに、OracleやMicrosoft SQL Serverなどのデータベース製品を使い、顧客ニーズに合わせてデータベースを作り上げていきます。
業務上で必要な情報をデータベース化することで、すぐに必要な情報へのアクセスが可能となります。
セットアップ後には、データに不整合がないか、エラーが発生しないか、処理速度は適切かなどのテストを行います。
データベースの運用-保守
開発が完了し、データベースがセットアップされたら、運用業務を行います。
具体的には、データベースが性能を維持できるように、パフォーマンスチューニングやアクセス権の管理、定期的なバックアップ、セキュリティ対策などを行います。
セキュリティ対策ができていないと、データベースへの不正侵入によって、データが流出したりする可能性があります。
適切なセキュリティ対策をすることでそのようなリスクを防いでいます。
未経験からデータベースエンジニアになるには?
ここでは、未経験からデータベースエンジニアになるための方法を紹介します。
未経験からデータベースエンジニアになるには
データベースエンジニアに必要なスキルを身につける
未経験からデータベースエンジニアを目指すには、ITの基本的な知識や、OS、ネットワークなどのインフラ関連の知識を身に付ける必要があります。
まずは初心者向けの書籍やWebサイトなどを利用して学習していきましょう。
また、スキルの習得には、インプットだけでなくアウトプットが重要となるため、自分でデータベースサーバーを構築して動かしてみることをおすすめします。
データベースを構築する手順を一例として紹介します。
データベースを構築する手順
- VMWare、VMBoxなどの仮想ソフトを使って仮想環境を構築する
- 仮想環境上にOS(Linux)をインストールする
- データベースソフトとしてOracleをインストールする
開発に必要なSQLを学びながら、実際にデータベースでテーブルの作成などを行い、現場で使える知識を身に付けましょう。
転職に有利な資格を身に付ける
実務未経験からデータベースエンジニアになるには、転職で有利になりやすい資格を取ることも大切です。
資格取得を目指すことは、自身の専門知識・スキルを高めるだけではなく、転職の際にスキルを証明する手段となります。
以下に、データベースエンジニアにおすすめの資格を紹介するので、ぜひ興味のある領域の資格取得を検討してみて下さい。
資格名 | 証明できる知識とスキル |
---|---|
データベーススペシャリスト試験 | IT全般の基礎知識、データベース設計、SQLに関する知識、データベースシステムの企画から運用・保守までの全工程に関する知識 |
ORACLE MASTER | Oracle Databaseを使用したデータベースの構築、管理を行うためのスキル |
OSS-DB技術者認定資格 | オープンソースデータベース |
転職エージェントを活用して転職する
未経験からデータベースエンジニアへの転職を目指すなら、転職エージェントの活用がおすすめです。
未経験者を採用して研修制度が整っている企業で、数か月間学び、データベースエンジニアになることは可能です。
ただし、初心者歓迎のデータベースエンジニア求人は数が少なく、倍率が高くなりがちなため、応募書類作成や面接対策に注力する必要があります。
また、研修制度とひと口に言っても、企業ごとに研修内容の質は異なります。
転職エージェントは企業の内情に詳しいため、IT転職に詳しい転職エージェントに、その企業の実際の研修の様子を確認することをおすすめします。
記事後半では「未経験からデータベースエンジニアを目指す人におすすめの転職エージェント」を紹介しているので、ぜひ活用を検討してみて下さい。
データベースエンジニアに必要な知識・スキル
データベースエンジニアに必要なスキル・知識として、主に以下の5つが挙げられます。
データベースエンジニアに必要なスキル・知識
情報システム全般に関する知識
データベースの管理・運用を行うには、情報システム全般に関する知識が必要です。
サーバーやネットワークなど、ITインフラ全般に関わる機会が多い職種のため、幅広い知識が求められます。
企業のIT戦略に関する方針への理解や、現在利用中のシステムのセキュリティ面や可用性、拡張性、機能性などを評価し、最適なソリューションを提案できる知識も求められます。
システム開発の知識
データベースはシステムの一部分であり、データベースを扱うプログラムがあってはじめてその効果を発揮します。
どのようなデータベースを構築するかを検討・設計するためには、システム開発自体の知識も必要です。
そのため、データベースに関わる部分の要件定義だけでなく、システム開発における上流工程の知識やスキルがあると良いでしょう。
データベースに関する知識
データベースエンジニアとして活躍するためには、データベース管理システムに関する知識は必須と言えます。
管理システムは、SQLの提供、トランザクション処理、セキュリティ機能、障害復旧機能などを持っています。
世界的に有名な製品としては、Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Server、PostgreSQL、MySQLなどがあります。
データベースエンジニアは、それぞれの製品の特徴を理解し、システムに合わせて製品を選定するスキルも求められます。
データモデルの知識
データベースを設計する際には、データモデルを用います。
データモデルとは、一言でいうとデータベース同士の関係を図に落とし込むことです。
システムを設計する前には、対象とする業務を概念データモデルで表現する必要があります。
そのため、「論理データモデル」の作成や、論理データモデルを実装できる形にした「物理データモデル」の知識も必要となります。
セキュリティに関する知識とスキル
データベースエンジニアは、データベースへの不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策も行います。
不正アクセスによる情報流出やサイバー攻撃などを防ぐため、セキュリティの知識も求められます。
データベースエンジニアには、アクセス権の適切な付与やアクセス制御、データの暗号化などを適切に実装するスキルが求められます。
データベースエンジニアに向いている人の特徴
ここでは、データベースエンジニアに向いている人の特徴を紹介します。
もし以下の特徴に現在当てはまらなかったとしても、スキルを身に付けることでカバーすることも可能です。
さっそくチェックしていきましょう。
データベースエンジニアに向いている人の特徴
論理的思考ができる人
論理的思考ができる人は、データベースエンジニアに向いていると言われます。
複雑なデータベースを構築する際には、ロジックを組み立てる必要があります。
「データをどのように格納するか」「データベースの容量をどのように使っていくか」など、論理的に考える場面が多くあります。
道筋を立てて考えられる能力は、データベースエンジニア以外のエンジニア職をする際にも役に立ちます。
コミュニケーションスキルが高い人
データベースを構築する際には、クライアントがどのようなデータベースをどのように使っていくのかなどをヒアリングする必要があります。
コミュニケーションスキルがなければ、クライアントが求めるものとは異なるデータベースになってしまう可能性があります。
また、データベースエンジニアは他のエンジニアと協力したり他部門との連携が必要な場面も多いです。
コミュニケーション能力は、データベースエンジニアが業務をスムーズに進めるうえで重要なスキルの1つといえるでしょう。
技術に対して好奇心が旺盛な人
データベースエンジニアは最新技術に興味関心がある人に向いています。
データベースの技術は常に進化しており、新しいデータベース製品は常にバージョンアップで機能が追加されています。
データベースエンジニアは常に新しい技術を学びながら、自身のスキルや知識を更新していく必要があるため、「きついからやめとけ」と言われることもあります。
しかし、新しい技術を学ぶことで、より効率的なデータベースシステムの設計や実装方法を習得し、さまざまな課題に対処するスキルを高めることができるため、やりがいの大きい仕事とも言えます。
これらの理由から、データベースエンジニアは最新技術の習得に貪欲になれる人に向いている職業です。
未経験からデータベースエンジニアを目指す人におすすめの転職エージェント
転職エージェントを活用すれば、求人紹介・応募書類の添削・面接対策のアドバイスなど幅広いサポートを受けられます。
IT業界に精通したキャリアアドバイザーが、転職相談から内定まで手厚く支援してくれるため、未経験から転職する際は積極的に活用することをおすすめします。
データベースエンジニアの転職におすすめの転職エージェント3社を紹介するので、ぜひ利用してみてください。
サービス名 | 特徴 |
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公式サイト |
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公式サイト |
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公式サイト |
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ワークポート|IT業界の転職に強い
引用:ワークポート
「ワークポート」は、IT業界の転職に強みを持つエージェントです。
創業当初からIT業界の転職支援に注力しており、他にはない独自の求人が充実しています。
未経験者向けのポテンシャル求人も多いため、特に20代の若手におすすめです。また、各業種・職種に精通した「転職コンシェルジュ」がサポートを提供しており、データベースエンジニアの仕事に詳しいコンシェルジュも在籍しています。
「未経験からデータベースエンジニアを目指すために何をすべきか」など実用的なアドバイスをもらえるため、転職活動を効率よく進められるでしょう。
ポテンシャル採用の求人をチェックしたい人や、IT業界に詳しいコンシェルジュにサポートしてもらいたい人は、ぜひ利用してみてください。
運営会社 | 株式会社ワークポート |
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公開求人数 | 約108,100件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新日:2024年11月)
ワークポート公式サイト 口コミや評判はこちらリクルートエージェント|業界トップクラスの求人数
引用:リクルートエージェント
「リクルートエージェント」は、業界トップクラスの求人数を保有する転職エージェントです。
エンジニアの求人数も非常に充実しており、2024年11月時点では「SE・ITエンジニア×未経験でも可」の求人を4,000件以上保有しています。(※非公開求人含む)
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また、リクルートエージェントは転職支援実績が豊富で、未経験からの転職も手厚く支援してくれます。
これまで培ってきたノウハウを活かして的確なアドバイスをしてくれるため、転職に不安がある人はぜひ相談してみてください。
運営会社 | 株式会社リクルート |
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公開求人数 | 約485,800件 |
非公開求人数 | 約87,200件 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新日:2024年11月)
リクルートエージェント公式サイトdoda|未経験者向けの求人を探しやすい
引用:doda
「doda」は、検索機能が充実している転職サービスです。
求人検索ページでは「職種未経験歓迎」「業種未経験歓迎」「学歴不問」「第二新卒歓迎」など細かな条件を設けられるため、自分に合う求人を探しやすいでしょう。
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運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
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公開求人数 | 約260,600件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
(最終更新日:2024年11月)
doda公式サイトデータベースエンジニアを未経験から目指す人によくある疑問
最後に、データベースエンジニアを未経験から目指す人によくある疑問を紹介します。
データベースエンジニアの将来性は?
データベースエンジニアは、ビッグデータやIoTなどの発展に伴い、多くの業界や企業で求められています。
ビッグデータの管理・運用には、大規模なデータベースを適切に扱えるデータベースエンジニアが必要です。
また、クラウドサービスの利用が増える中で、クラウド型データベース管理システムに関するスキルも求められるようになっています。
これらの理由から、データベースエンジニアの将来性は高いと考えられます。
データベースエンジニアから目指せるキャリアパスは?
未経験からデータベースエンジニアになった場合、運用・保守からキャリアをスタートし、経験を積んだ後に上流工程に携わっていくのが一般的です。
データベースエンジニアのキャリアパスを叶えるには、まずは目標とするキャリアパスを決めて、必要となる知識を深めておくと良いでしょう。
データベースエンジニアの平均年収は?
求人サイト「求人ボックス」によると、データベースエンジニアの平均年収は597万円です。
国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は458万円となっています。
データベースエンジニアの年収は、一般的な給与所得者の年収よりも高い傾向であることが分かります。
まとめ
データベースエンジニアは、未経験可の求人も存在することから、未経験者も目指せる職種と言えます。
ただし、ITスキルや経験がある求職者の方が有利なため、未経験から目指すなら、基礎的なITスキルを身に付けておくことをおすすめします。
また、未経験からデータベースエンジニア求人に応募する際には、転職エージェントのサポートを受けることをおすすめします。
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サービス名 | 特徴 |
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