「Webエンジニアはやめとけ」「将来性がない」「激務」など、 Webエンジニアを目指そうとすると、否定的な声を耳にしませんか?
たしかにWebエンジニアという職業には、業務範囲の広さや継続的な学習の必要性など、いくつか大変な面があります。
しかし収入面を見ると、年収1000万円を超えるWebエンジニアも珍しくありません。
また、フリーランスとして働く選択肢もあり、ワークライフバランスを重視した柔軟な働き方も可能です。
そこで本記事では、Webエンジニアが「やめとけ」と言われる理由や、否定的な意見を踏まえた上でもなおWebエンジニアを目指す価値がある理由について詳しく解説します。
「本当にWebエンジニアになるべきか迷っている」「否定的な意見に不安を感じている」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事の結論
- Webエンジニアは業務範囲が広く、継続して勉強する必要があるため「やめとけ」と言われることがある。
- 一方で、自由な働き方や将来性の高さから人気が高い。
- 未経験からでも基礎学習や資格取得を通じて転職が可能。
- 自分に合った転職エージェントを活用することで、スムーズな転職が実現できる。
Webエンジニアはやめとけと言われる理由
「Webエンジニアはやめとけ」と言われるのは、以下の11の理由が要因です。
これらの要因は、実際の現場で直面することが多い問題として認識されています。
理由1.業務の範囲が広い
「Webエンジニアはやめとけ」と言われる理由の1つが、業務範囲の広さです。
Webエンジニアの業務は一般的にWebサイトの制作・実装だけでなく、システムの保守・運用・管理まで担当します。
さらに、チームの規模や会社の方針によっては、フロントエンドだけでなくバックエンド開発も求められたり、UIやUXのデザインまで任されたりすることもあります。
このように、1人で多くの役割をこなさなければならない状況は、特に未経験からの転職者にとって大きな負担となります。
「フルスタック」という言葉に憧れを持つ人も多くいますが、実際には各分野の専門知識と実践的なスキルが必要で、習得には相当な時間と労力がかかるでしょう。
理由2.幅広い知識が必要
「Webエンジニアはやめとけ」と言われる理由には、求められる知識の広さへの懸念もあります。
HTML/CSS、JavaScriptといった基本的な言語はもちろん、フレームワークやライブラリ、開発ツールなど習得すべき技術は膨大です。
実務では、データベース設計やサーバー管理、セキュリティ対策など、システム全体を理解した上での判断が必要になることも少なくありません。
また、ビジネス上の要件を理解し、最適な技術選定を行うには、業界知識やプロジェクトマネジメントのスキルも必要です。
知識習得は、業務時間内だけでは追いつかないため、休日や平日の夜間を使って自分で学ぶ必要があります。
「技術の勉強が趣味」というくらいの熱意がないと、長期的なキャリアを築くのは難しいです。
理由3.納期の関係で激務になりやすい
Webエンジニアを仕事にすると、深夜までの作業や休日返上での対応を余儀なくされ、心身の健康を損なうリスクも高まります。
特に問題なのは、上流工程での遅れが下流のエンジニアにしわ寄せとして影響することです。
たとえば、クライアントとの要件定義が長引いたり、デザインの修正が重なったりすると、エンジニアが行う実装のスケジュールが短縮されます。
このような状況は、品質の低下やバグの増加、さらには開発者の健康被害にもつながりかねません。
「残業代は出す」と言われても、常態化する長時間労働はワークライフバランスを著しく損なう可能性があります。
理由4.業界のトレンドを理解しておく必要がある
「Webエンジニアはやめとけ」という声の背景には、常に変化する業界トレンドの把握が求められるという課題もあります。
新しい技術やフレームワークが次々と登場し、理解し実装できる能力が求められるからです。
たとえばReact、Vue.js、Angularといったフロントエンドフレームワークの選定において、各技術の特徴や使い分けを理解していなければなりません。
また、モバイルファーストやレスポンシブデザイン、PWAなど、Webサイトに求められる要件も年々変化しています。
クライアントからも「最新のトレンドを採り入れたサイトにしたい」という要望は多く、それに応えられないエンジニアは市場価値が下がってしまいます。
常に新しい情報をキャッチアップする負担に耐えられない人がWebエンジニアになるのは難しいでしょう。
理由5.継続的な学習が必要
「Webエンジニアはやめとけ」と言われるのには、終わりのない学習の必要性も挙げられます。
技術の進化が速いWeb業界では、一度習得した知識やスキルがすぐに陳腐化してしまうからです。
実務では、新しい言語やフレームワークの登場に合わせて、常にスキルアップを図る必要があります。
たとえば、JavaScriptの新しい仕様やTypeScriptへの移行、テスト駆動開発の導入など、学ぶべきトピックは尽きません。
この継続的な学習には、相当な時間と労力が必要です。
技術書を読んだり、オンライン講座を受講したり、個人プロジェクトで実践したりと、自己投資を惜しまない姿勢が求められます。
理由6.年収が上がりにくい
「Webエンジニアはやめとけ」という意見の中には、金銭面での不安を指摘する声があります。
特に、コーディングだけを担当する実装エンジニアは、年収の上限が見えやすい傾向にあると言えるでしょう。
たしかに、未経験からのキャリアスタートでも、初年度から年収300~400万円程度は受け取ることが可能です。
しかし、その後の昇給は保証されていません。
特に、要件定義やプロジェクトマネジメントなどの上流工程を担当しない場合、収入の伸びは期待できないでしょう。
年収を上げるためには、技術力の向上だけでなく、ディレクションやマネジメントのスキルも必要です。
また、フリーランスとして独立するにしても、単なるコーディング業務では高単価案件の獲得は難しいでしょう。
理由7.退職金がない場合がある
退職金制度の有無も理由に挙げられます。
特にベンチャー企業やスタートアップでは、退職金制度がない会社も珍しくありません。
またフリーランスの場合でも、退職金は期待できないでしょう。
たとえば、高卒で20年以上勤務した従来の大手企業では2,000万円程度の退職金が期待できていた(※1)としても、Web業界では「なしが当たり前」という風潮があります。
ただし、大手IT企業やWeb業界内でも基盤のしっかりした企業では、退職金制度を整備しているところも増えています(※2)。
Webエンジニアとして純粋な開発職だけでは、収入面での限界に直面する可能性は高いでしょう。
自己啓発や関連スキルの習得など、常に自分でキャリアを切り開いていくことが求められます。
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理由8.事業が安定していない場合がある
Web業界特有の不安定さにも目を向けなければなりません。
Web制作会社の参入障壁は比較的低く、新規参入が多い一方で、価格競争の激化により経営が厳しくなるケースもあります。
実際に、クライアントの予算削減や競合他社との価格競争により、利益率が年々低下しているケースも多く見られます。
また技術の進化が早いため、一度確立したビジネスモデルもすぐに古くなり、新しい価値提供を求められる場合が多いでしょう。
このような要素は、給与の支払いや雇用の継続性にも影響を及ぼすため、将来への不安感につながります。
理由9.キャリア形成が難しい
「Webエンジニアはやめとけ」と言われる理由として、キャリア形成の難しさが挙げられます。
Webエンジニアは、自身でキャリアを築いていくことが必要です。
プログラミングスキルだけでなく、プロジェクトマネジメント能力やビジネス知識、コミュニケーション能力など、多岐にわたるスキルの習得が求められます。
新しい知識やスキルの習得も必要でしょう。
自身でのスキルアップが困難な場合、キャリア形成は難しくなります。
理由10.競争が激化している
競争が激化していることも「Webエンジニアはやめとけ」と言われる理由の1つです。
IT人材不足が叫ばれる中、未経験からのキャリアチェンジ組も増加し、市場は飽和状態に近づいています。
プログラミングスクールを卒業した人も増え、エントリーレベルの求人に対して10倍以上の競争率になることも珍しくありません(※)。
また、リモートワークの普及により、地方在住者との競合も起こっています。
このような競争激化により、今後は都市部の給与水準にも影響が出てくるでしょう。
※倍率10倍の好況 処遇改善の現実解に | 日経クロステック(xTECH)
理由11.AIによって将来性がないと言われる
「Webエンジニアはやめとけ」という意見の中で、最近特に注目されているのがAIの影響です。
ChatGPTなどの登場により、基本的なコーディング作業をAIに代替する動きがあります。
実際に、HTMLやCSSの実装、簡単なJavaScriptのコーディングなどは、すでにAIツールで自動生成が可能です。
また、大手テック企業ではAIによるコード生成・最適化の研究が進んでおり、今後5~10年で単純な実装作業の多くが自動化されていくでしょう。
このような状況下で、従来型のWebエンジニアの需要が減少するのではないかという懸念を持つのも不思議ではありません。
今後必要になるのは、経験豊富なマネジメントを担う存在やデバッガーです。
Webエンジニアとして生き残るためには、これらのスキルを身につけることが不可欠でしょう。
Webエンジニアが向いていない人の特徴
Webエンジニアが向いていない人の特徴は、以下の4つです。
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
特徴1.コミュニケーション能力が低い
コミュニケーション能力が低い人は、Webエンジニアに向いていません。
「Webエンジニアは黙々とコードを書いていればいい」という認識は大きな間違いです。
Webエンジニアの仕事では、以下のように多くの場面でコミュニケーションが必要となります。
- デザイナーとのデザイン面の協議・調整
- ディレクターへの進捗や業務報告
- クライアントの意向確認
- 実装内容の説明
- チーム内での問題解決や相談
特に近年は、アジャイル開発やスクラムなど、チームでの協働を重視する開発手法が主流です。
コミュニケーション能力が低いと、チームの生産性を下げたり、プロジェクトの進行に支障をきたしたりすることが多くなります。
特徴2.自学が苦手
自己学習が苦手な人も、Webエンジニアには向きません。
Webエンジニアには、以下のような面で継続的な学習が不可欠です。
- 新しい言語やフレームワークの習得
- セキュリティ対策の最新情報のキャッチアップ
- 業界標準の変化への対応
- 既存技術のアップデートへの追従
独学が苦手な場合、技術の進化に追いつけず、自分の市場価値が低下する可能性があります。
また、問題解決能力も育ちにくく、業務に支障をきたすでしょう。
特徴3.好奇心があまりない
好奇心があまりない人は、Webエンジニアには向いていません。
技術の進化が速いWeb業界では、新しいものへの関心と学習意欲が必要不可欠です。
好奇心が低いと、以下のような問題が発生します。
- 新しい技術やツールへの抵抗感
- 効率化や改善への意欲低下
- イノベーティブな解決策を見つけられない
- キャリアの停滞
新技術が次々と登場する現代では、好奇心を持って新しい知識を吸収し続ける姿勢が重要です。
特徴4.細かい作業が苦手
細かい作業への苦手意識がある人も、Webエンジニアになるのは避けたほうがよいでしょう。
Web開発では、以下のような細部への注意が必要です。
- コードの整合性チェック
- バグ修正とデバッグ作業
- クロスブラウザ対応
- レスポンシブデザインの調整
- パフォーマンス最適化
細かい作業が苦手な場合、以下のような問題が生じるでしょう。
- バグの見落とし増加
- コードの品質低下
- デバッグ作業の長期化
- ユーザー体験の質の低下
ピクセル単位での調整やコードの微細な修正など、細部へのこだわりが必要な作業は避けられません。
こうした適性がない場合には、エンジニアとして働いても「毎日がつまらない」と感じてしまうかもしれません。
Webエンジニアが向いている人の特徴
「Webエンジニアはやめとけ」という声もありますが、実は特定の資質を持つ人にとっては魅力的なキャリアパスとなります。
以下の6つの特徴を持つ人は、Webエンジニアとして活躍できるでしょう。
「やめとけ」と言われるほど大変な職種だからこそ、この特徴を持つ人材には、大きな成長と活躍のチャンスがあるのです。
特徴1.成長意欲がある
Webエンジニアという職種において、成長意欲は最も重要な資質の1つです。
Web業界は、常に新しい技術が登場する環境変化の速さが特徴ですが、これは成長意欲の高い人にとってはメリットとなります。
新しいプログラミング言語やフレームワーク、開発手法を学ぶ機会が豊富にあり、実践で活かせる環境があるからです。
成長意欲の高い人は変化を脅威ではなく、むしろ自己成長のチャンスとして捉えます。
また、技術の進化に合わせて自己研鑽を続けることで、市場価値を高めることも可能です。
多くの企業が新技術への対応に課題を抱えている中、最新技術に精通したエンジニアへの需要は常に高く、年収アップやキャリアアップを目指せます。
特徴2.最新情報を収集できる
Webエンジニアにとって、最新情報の収集能力は生命線とも言える重要なスキルです。
「やめとけ」と言われる理由の1つに、技術の変化の速さがありますが、強みに変えられるのが、優れた情報収集能力を持つ人材です。
具体的には、新しいフレームワークのリリース情報やセキュリティアップデート、開発手法のベストプラクティスなど常に最新の動向をキャッチアップする必要があります。
単なる情報の収集だけでなく、その情報の重要性を見極め、実際の業務にどう活かせるかを判断する能力も求められるでしょう。
また、収集した情報を同僚と共有し、チーム全体の技術力向上に貢献できる人材は、特に重宝されます。
技術ブログの執筆やテックカンファレンスでの登壇など、情報発信者としての役割を担うことで、キャリアの幅も広がります。
特徴3.細かい点を大切にする
細部への配慮は、Webエンジニアとして成功するための資質です。
「やめとけ」と言われるほど要求水準が高い職種だからこそ、コードの可読性やパフォーマンスの最適化、セキュリティ対策など、一見些細に見える部分への配慮がプロダクトの品質を大きく左右します。
特にユーザー体験に直結するフロントエンド開発では、ピクセル単位の調整やアニメーションのスムーズさなど、細かな調整が重要になります。
また、デバッグ作業やコードレビューにおいても、細部への注意力は不可欠です。
小さなバグや非効率な実装を見逃さない目を持つことで、プロジェクト全体の品質向上に貢献できます。
このような細部へのこだわりは、クライアントからの信頼獲得、ひいては高い評価を得ることにもつながるのです。
特徴4.対人スキルが高い
Webエンジニアに対人スキルが重要だと思わない人は「やめとけ」と言われても仕方ありません。
現代のWeb開発は、チームでの協働が基本となっているからです。
高い対人スキルは、さまざまな場面で活きます。
たとえば要件定義では、クライアントの真のニーズを引き出し、技術的な制約をわかりやすく説明する必要があります。
また、デザイナーやプロジェクトマネージャーとの協業では、建設的な議論を通じて最適な解決策を見出さなくてはなりません。
チーム内でのコードレビューやペアプログラミング、技術的な知見の共有などにもコミュニケーション能力が必要です。
対人スキルの高さは、プロジェクトの円滑な進行だけでなく、チーム全体の生産性向上にも貢献します。
このように、技術力以外の面でも高い評価を得られ、キャリアの幅を広げることが可能です。
特徴5.集中力が高い
Webエンジニアには高い集中力が不可欠です。
「やめとけ」と言われるほど複雑な作業が多いからこそ、集中力の高さが強みになります。
長時間のコーディング作業、複雑なバグの修正、パフォーマンスチューニングなど、深い集中力を要する業務は日常的に発生します。
特にデバッグ作業では、問題の原因を特定するために膨大なコードを精査する必要があり、集中力の持続が求められるでしょう。
複数のタスクを並行して処理する場合も、それぞれの作業に適切に集中力を配分する能力が重要でしょう。
集中力の高さは、品質の高い成果物の提供と、効率的な業務遂行を可能にし、結果として信頼されるエンジニアとしての評価につながります。
特徴6.論理的思考ができる
論理的思考力は、Webエンジニアにとって必須のスキルです。
複雑な問題解決が求められる職種だからこそ、論理的に考えられる能力が重要になります。
プログラミングそのものが論理の積み重ねであり、効率的なアルゴリズムの設計や最適なデータ構造の選択には、論理的な考え方が不可欠です。
また、システムアーキテクチャの設計では、将来の拡張性や保守性を考慮した論理的な判断を求められます。
問題が発生した際の原因特定や解決策の提案においても、「なぜその問題が起きているのか」「どうすれば効率的に解決できるのか」を論理的に説明できることは、チームメンバーやクライアントからの信頼獲得につながるでしょう。
論理的思考力は、技術的な課題解決だけでなく、プロジェクト全体の成功に貢献する重要な能力となるのです。
Webエンジニアの人気が高い理由
Webエンジニアはやめとけと言われることもありますが、実は多くの魅力を持つ職種です。
具体的には以下の6つの理由から、多くの人から注目されています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
理由1.自由な働き方を目指せる
Webエンジニアは激務というイメージがありますが、実際には自由な働き方ができる職種です。
業務に必要なのはパソコンとインターネット環境だけで、場所や時間に縛られずに働けます。
フルリモートワークやフレックスタイム制を導入している企業も多く、通勤時間の削減や効率的な時間活用が可能です。
また、フリーランスとして独立することで、自分のペースで仕事を進められて、育児や介護といったプライベートとの両立も図れます。
「やめとけ」と言われるほど厳しい環境ではなく、むしろワークライフバランスを重視した働き方を実現できる職種と言えるでしょう。
理由2.エンジニアの中でも需要が高い
「Webエンジニアはやめとけ」という声の背景には、市場の飽和を懸念する声もありますが、実態は異なります。
クラウドシステムの普及でサーバーエンジニアの需要が減少する一方、Webエンジニアへの需要は増加傾向です。
その理由は、あらゆる企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していることにあります。
自社サービスのWeb化やアプリ開発など、Webエンジニアの専門性を必要とする案件は増加の一途をたどっているのです。
人材不足は深刻で、「やめとけ」と言われるのに反して、むしろ参入のチャンスと言えるでしょう。
特に、フロントエンド開発やフルスタック開発のスキルを持つエンジニアは、需要が高い状況が続いています。
【関連記事】ITエンジニア19種類一覧!仕事内容や将来性・必要スキル・難易度をわかりやすく解説
理由3.キャリアの選択肢を広げられる
「Webエンジニアはやめとけ」という意見の中には、キャリアの先行きを懸念する声もありますが、実際にはキャリアの可能性は大きく広がります。
Webスキルは、現代のビジネスにおいて普遍的に求められる知識となっているからです。
たとえばプロジェクトマネージャーやプロダクトマネージャーへのキャリアチェンジ、起業やフリーランス、さらにはマーケティングやコンサルティングなど技術知識を活かした多様なキャリアパスが存在します。
継続的な学習で自己成長できれば、キャリアの選択肢は広がるでしょう。
理由4.常に忙しいわけではない
Webエンジニアは常に激務というイメージがありますが、実際の働き方はそれほど過酷ではありません。
たしかにリリース前や大型プロジェクトの佳境に入ると忙しくなりますが、それは一時的なものです。
通常期は計画的に業務を進められ、自分のペースで仕事ができます。
また、多くの企業では残業時間の削減や働き方改革に積極的で、ワークライフバランスを重視する傾向にあります。
「やめとけ」と言われるほどの長時間労働は、むしろ例外的なケースと言えるでしょう。
プロジェクトの波があることで、充実した休暇取得も可能になり、メリハリのある働き方ができるのです。
理由5.AIの普及を踏まえても将来性が高い
「Webエンジニアはやめとけ」という意見の中には、AI普及による職の消失を懸念する声もあります。
たしかに単純なコーディング作業はAIに代替される可能性がありますが、AIツールを効果的に活用し、より創造的な業務に注力できるWebエンジニアの需要は増加する可能性があります。
たとえば、AIを活用したシステム設計や、AIと人間の協業を前提としたサービス開発など、新たな専門性が求められています。
「やめとけ」という声に惑わされず、AIを味方につけることで、より付加価値の高い仕事にシフトできるのです。
理由6.スキルで差別化を図れる
参入障壁の低さや競争の激化により環境が厳しいと見られるWebエンジニアですが、スキルで差別化を図れる点は高い人気を誇る理由と言えます。
たしかに、独学でもWebエンジニアを目指せる時代になり、市場には多くの人材が存在します。
しかし、逆に言えば、実力主義の世界です。
技術力、問題解決能力、コミュニケーション能力など、自己研鑽を重ねることで確実に差別化を図れます。
「やめとけ」と言われても、努力次第では年収1000万円を超えることも可能です。
スキルと実績を積み重ねることで、市場価値を高められる点は大きな魅力と言えるでしょう。
【Webエンジニアとして働く】企業を選ぶときのチェックポイント
Webエンジニアとして働く上で、企業選びは非常に重要です。
以下の8つのポイントをしっかりチェックすることで、充実したエンジニアライフを送れるでしょう。
それぞれ解説します。
ポイント1.大手企業もしくは成長している企業か
Webエンジニアとして働く際には、大手企業や成長している企業を選ぶとよいでしょう。
Web業界は競争が激しく、新規参入と撤退が頻繁に起こっています。
大手企業や成長企業であれば、企業の不安定さに対する心配は軽減できます。
企業選びのポイントとして、以下の項目をチェックしましょう。
- 直近3年間の売上推移
- 従業員数の変動
- 主要取引先や案件の安定性
- 資本金や企業規模
- 上場している場合は株価の推移
売上や従業員数が右肩上がりの企業であれば、安定したキャリアアップも見込めるでしょう。
【関連記事】エンジニアが大手企業で働くには?おすすめの転職方法や人気企業ランキングを紹介(https://jobs.qiita.com/engineer-top-companies/)
ポイント2.企業価値に共感できるか
社風との相性も重要です。
企業の価値観や文化が合わないと、どれだけ給与が良くても長続きしません。
以下の方法で社内風土を確認しましょう。
- 企業のミッション・ビジョンの確認
- 社長のブログや SNS での発信内容のチェック
- 面接での質問を通じた価値観の確認
- 口コミサイトでの評判確認
- 可能であれば現場社員との対話
特に注意したいのは、技術に対する考え方です。
新しい技術へのチャレンジを推奨する文化か、保守的な姿勢なのか確認しましょう。
この違いは、将来のキャリアに大きく影響します。
ポイント3.チャレンジできる環境か
「Webエンジニアはやめとけ」という声に惑わされないためにも、成長できる環境かどうかを確認しましょう。
技術の進化が速いWeb業界では、チャレンジ精神を持って新しいことに取り組める環境が重要です。
以下のポイントをチェックするとよいでしょう。
- 新規プロジェクトの立ち上げの頻度
- 失敗に対する会社の姿勢
- 社内勉強会や技術共有の機会
- 外部カンファレンスへの参加支援
特に注目したいのは、失敗に対する会社の姿勢です。
失敗を責めるのではなく、学びの機会として捉える文化があるかどうかは、成長速度に大きく影響します。
ポイント4.業務内容は希望に沿っているか
Webエンジニア業務内容は、会社によって大きく異なります。
自分が携わりたい技術や領域に関われるかどうかは、モチベーションに直結します。
- 主要な使用技術スタック
- 担当する工程の範囲
- プロジェクトの規模や種類
- チーム構成と役割分担
- キャリアパスの方向性
上記のようなチェックポイントが挙げられるでしょう。
また、注意が必要なのは、求人票と実際の業務内容の乖離です。
面接時に具体的な業務内容を詳しく確認し、自分の希望と合致しているか見極めましょう。
ポイント5.評価制度は明確か
「Webエンジニアはやめとけ」という意見の背景には、評価の不透明さへの不安もあります。
しかし、きちんとした評価制度を持つ企業であれば、その心配は無用です。
- 評価基準の明確さ
- 昇給・昇進の条件
- フィードバックの頻度
- スキル評価の仕組み
- 目標設定と達成度の測定方法
また、技術力以外への評価体制も重要です。
コミュニケーション能力やチーム貢献度など、総合的な評価基準が設けられているかどうかを確認しましょう。
ポイント6.教育制度は充実しているか
充実した教育制度があれば、未経験からでも着実にスキルアップできます。
技術の進化が速いWeb業界では、継続的に学べる環境が重要です。
- 新入社員研修の内容と期間
- OJTの体制
- 技術研修のカリキュラム
- 資格取得支援制度
- メンター制度の有無
座学だけでなく、実践的な学習機会があるかチェックしましょう。
実際のプロジェクトを通じて学習できるかがポイントです。
ポイント7.社内の年齢層に偏りがないか
社内の年齢層についてもチェックしましょう。
適切な年齢構成の企業であれば、長期的に安定したキャリア形成が可能と言えます。
- 各年代の従業員比率
- 管理職の年齢層
- 定着率
- 中途採用の割合
上記のような視点で確認するとよいでしょう。
特に注意したいのは、特定の年齢層に極端な偏りがある場合です。
なんらかの組織的な問題が起こっている可能性があるため、可能な範囲でチェックしておきましょう。
ポイント8.社内の人間関係が良好か
社内の人間関係が良好かどうかも重要なポイントです。
良好な人間関係があれば、充実した職場生活を送れます。
チームでの業務が求められるWebエンジニアにとって、技術的な要素以上にチームの雰囲気は重要です。
- 社内コミュニケーションの活発さ
- チーム間の連携状況
- 休憩時の様子
- 社内イベントの頻度
- 離職率
人間関係については、上記のような点を確認しましょう。
面接時の対応や社内見学での印象を慎重に観察し、自分が働きやすい環境かどうか見極めることが大切です。
未経験からWebエンジニアを目指すときにおすすめの資格
Webエンジニアへの転職を考えているものの、実務経験がなく不安な方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は、まず資格取得からスタートするのがおすすめです。
資格は、技術への理解度や学習意欲をアピールできる武器になります。
特に未経験からWebエンジニアを目指す場合、以下の3つの資格が効果的です。
それぞれの資格について、取得のメリットや難易度を詳しく見ていきましょう。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、HTML/CSSの基礎知識とコーディングスキルを証明できる実践的な資格試験です。
特にWebエンジニアを目指す未経験者にとって、最初の登竜門として最適な資格と言えます。
試験はスタンダード、エキスパートの2つのグレードがあり、未経験者は最初にスタンダード級の取得を目指すことをオススメします。
スタンダード級では、HTMLの基本構造やCSSによるレイアウト設計など、Webサイト制作における必須の基礎知識を問う内容となっているからです。
この資格のメリットは以下の3点です。
- 実務で必要なWebサイト制作の基礎スキルが体系的に身につく
- 履歴書やポートフォリオに記載できる客観的な資格となる
- 自宅で受験可能なCBT方式で、時間や場所の制約が少ない
特に未経験からWebエンジニアを目指す方は、公式教材を使った学習を通じてHTML/CSSの基本を着実に習得できます。
試験は40問出題され、実際のコーディング問題も含まれているため、実践的なスキルの証明になります。
また、多くの企業がWeb制作の基礎スキルの指標としてこの資格を評価しており、転職活動や就職活動の際のアピールポイントとして効果的です。
独学でWebエンジニアを目指す場合でも、学習の目標として活用できるため、モチベーション維持にも役立ちます。
ITパスポート
ITパスポート試験は、情報処理技術者試験の入門レベルとして位置づけられる国家資格です。
Webエンジニアを目指す未経験者にとって、最初の関門として挑戦する価値がある試験と言えます。
この試験の特徴は、CBT(Computer Based Testing)方式で実施されており、年間を通じて都合のよいタイミングで受験できる点です。
試験内容は、ITの基礎知識を幅広く問う形式となっており、以下の3つの分野から出題されます。
- ストラテジ系(企業と法務、経営戦略、システム戦略)
- マネジメント系(開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)
- テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)
未経験からWebエンジニアを目指す方にとって、以下のようなメリットがあります。
- IT業界で必要となる基本的な用語や概念を体系的に学べる
- 技術面だけでなく、ビジネス面での知識も習得できる
- 就職・転職時に、IT基礎知識を持っていることをアピールできる
- より上位の資格(基本情報技術者試験など)へのステップアップの土台となる
特に、Webエンジニアとして働く上では、プロジェクトマネジメントやシステム開発に関する基礎知識が必要不可欠です。
ITパスポートの学習を通じて、この知識を体系的に身につけられます。
また「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家試験であるため、資格としての信頼性も高く、特に未経験からの転職時には強みとなります。
Webエンジニアとしてのキャリアをスタートさせる際の、確かな第一歩となるでしょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験(FE:Fundamental Information Technology Engineer Examination)は、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートする際の登竜門として広く認知されている国家資格です。
特にWebエンジニアを目指す未経験者にとって、最初に取得を目指すべき重要な資格と言えます。
試験では、ITサービスやシステム開発に必要な基本的な知識・技能が問われます。
具体的には、以下のような幅広い分野の理解度が評価ポイントです。
- プログラミングの基礎知識
- データベース設計の考え方
- ネットワークの基本概念
- セキュリティ対策の基礎
- システム開発のプロセス
- プロジェクトマネジメントの基礎
未経験からWebエンジニアを目指す方にとって、この資格を取得するメリットは3つあります。
- 技術的な基礎力の証明となる
- 実務で必要な知識を体系的に習得できる
- キャリアアップの土台作りになる
試験は90分の午前試験(多肢選択式)と100分の午後試験(多肢選択式)で構成されており、年に2回実施されています。
Webエンジニアとして最初に取得する資格としてオススメです。
Webエンジニアの転職におすすめの転職エージェント
Webエンジニアの転職を成功させるには、専門性の高い転職エージェントを活用することが重要です。
豊富なIT企業とのネットワークを持ち、技術的な知識も備えたエージェントが、キャリアプランをサポートしてくれます。
Webエンジニアの転職におすすめの転職エージェントは以下の3つです。
それぞれのエージェントの特徴と強みを詳しく見ていきましょう。
ワークポート:未経験からWebエンジニアを目指す人におすすめ
引用元:ワークポート
ワークポートがおすすめな人の特徴
- IT業界の仕事を詳しく知りたい方
- 地方在住でも確実に転職を成功させたい方
- キャリアプランに不安があり、専門家の意見が欲しい方
- 面接対策など実践的なアドバイスを求めている方
ワークポートは未経験からWebエンジニアを目指す方に特に強みを持つ転職エージェントです。
全国47都道府県に拠点を持ち、地方在住者でも安心して利用できるのが特徴です。
未経験者向けの強みとして、以下の3点が挙げられます。
- 専属の転職コンシェルジュによる手厚いサポート
- 豊富な非公開求人を含む幅広い求人案件
- 20年以上の実績に基づく確かな転職支援ノウハウ 特に未経験者には、スキルの棚卸しから必要な学習内容のアドバイス、面接対策まで一貫したサポートを提供します。
「やめとけ」と言われがちなWebエンジニアへの転職も、実績豊富なコンシェルジュが不安を解消しながらサポートしてくれるでしょう。
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公式サイト | https://www.workport.co.jp/ |
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料金 | 無料 |
有料職業紹介 | 許可番号:13-ユ-040590 |
(最終更新日:2025年1月)
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引用元:レバテックキャリア
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(最終更新日:2025年1月)
レバテックキャリア公式サイト 口コミや評判はこちらGeekly:事業会社やベンチャー企業のWebエンジニアに転職したい人におすすめ
引用元:Geekly
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対応地域 | 関東・関西 |
料金 | 無料 |
(最終更新日:2025年1月)
Geekly公式サイト 口コミや評判はこちらWebエンジニアになる前に知っておきたいこと
「やめとけ」という声も聞かれるWebエンジニアですが、実態を正しく理解することが重要です。
Webエンジニアについて、以下の項目で詳しく見ていきましょう。
これからWebエンジニアを目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
Webエンジニアの仕事内容は?
Webエンジニアの仕事内容は多岐にわたります。
「やめとけ」と言われる理由の1つが、この業務範囲の広さにあります。
具体的な仕事内容は以下のとおりです。
- Webサイト・Webページのコーディング
- フロントエンド開発(HTML/CSS/JavaScript)
- バックエンド開発(PHP/Ruby/Pythonなど)
- データベース設計・管理
- サーバー環境の構築・運用
- Webサイトの保守・運用・管理
- セキュリティ対策
- パフォーマンスチューニング
また、プロジェクトによってはデザイン面や設計面まで担当することもあります。
このことから、幅広い知識と技術が求められる職種と言えます。
Webエンジニアの平均年収は?
Webエンジニアの平均年収(正社員)は494万円(※1)です。
この数字は、国税庁の民間給与実態統計調査における日本の平均年収の460万円(※2)を上回っています。
ただし、経験年数や職場によって年収の幅が大きいのが特徴です。
未経験からスタートする場合は300万円台からのスタートが一般的ですが、スキルを磨いていけば600万円以上も十分に狙えます。
※1…参照元:求人ボックス給料ナビ「Webエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」 ※2…参照元:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
Webエンジニアは増えすぎてオワコンなのか?
「Webエンジニアはオワコン」という声もありますが、実際には需要が拡大している成長中の分野です。
需要の高まりには、以下のような理由が挙げられるでしょう。
- DXの推進で企業のWeb活用が加速
- 質の高いエンジニアは依然として不足
- 技術の進化に追従できる人材は限定的
スキルと実力があれば、むしろチャンスの多い業界と言えます。
Webエンジニアの将来性は?
以下のような理由から、Webエンジニアの将来性は高いと言えるでしょう。
- デジタル化の加速による需要増
- AIツールを使いこなせるエンジニアへのニーズ
- クラウドサービスの拡大
- セキュリティ対策の重要性増加
スキルの高いWebエンジニアの需要は今後も継続すると予測されます。
まとめ
Webエンジニアが「やめとけ」と言われる理由として、幅広い知識や継続的な学習が必要、納期の厳しさ、キャリア形成の難しさなどについて解説しました。
しかし、スキル次第で高収入や柔軟な働き方が可能で、需要も高い職業です。苦労が多い分、やりがいや成長を実感できる魅力的な仕事でもあります。
「やめとけ」という声に左右されず、自分の意志を持って挑戦しましょう。
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